カメムシは,どのような場所に卵を産むのでしょうか。また,子育てなどをするのでしょうか。そのようなことを学びました。

子育てをするカメムシ

カメムシ類すべてが我が子守り育てるわけではないが,小数ながら子を身近に置いて,襲いかかる敵を追い払い,子のために食べ物を用意する種類もいる。

このような親の行動は,保護行動,配慮行動,亜社会性行動などと呼ばれ,昆虫の繁殖戦略の一つと考えられています。

カメムシ類は日本に約850種知られていますが,その中で子育てをするカメムシは16種類が知られているに過ぎません。

世界中では約80種で,両親が揃って子の保護に携わると明確に示された論文は出されていません。

カメムシ 卵 場所

ミツボシツチカメムシ:ヒメオドリコソウやホトケノザなどの種子を吸汁して生育します。

これらの植物が春に結実期を迎えると,母親は数十個の卵が互いに粘着し合って,一つの団子状になった卵塊を,食べ物となる植物の下の地表に産みます。

産卵後は,母親は卵塊から移動することなく卵塊の上に乗るように身体を起きます。

こして卵が孵化するまでの2週間過ごします。

時々,卵塊から離れ,地表を移動して落ちている種子に口針を刺して卵の近くまで運びます。

この種子は,羽化する幼虫の餌となるのです。

なお,この母親を卵塊から取り除くと,地表の卵塊のほとんどはアリに運ばれてしまいます。

ベニツチカメムシ:ボロボロノキ(日本南部に特有)の樹木の実を吸汁して発育します。

このカメムシも地表に団子状の卵塊を産卵して,ミツボシカメムシに似た子育てをします。

このカメムシは,ボロボロノキの植物城に,数百~千を超える個体からなる大きな集団をつくり,人が近づくと翅と背板を摩擦して音を発します。

アカギカメムシ:奄美大島以南の南西諸島から東南アジアに広く分布し,アカメガシワやアカギの樹上に見られ,特定に木に大きな集団をつくることがあります。

沖縄では5月上旬より,100個を越す卵からなる六角形の卵塊を葉裏に産み付け,母親はその上に身体を置いて動かなくなります。

卵が孵化して1齢幼虫となり,脱皮して2齢幼虫となった幼虫が親元を離れるまでの約2週間,母親は卵塊上で餌も採らずに過ごします。

この間に接近してくるものがあると,そちらに身体を傾けて卵塊を隠すようにします。

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まとめ

今回紹介した子育てをするカメムシはすべて雌です。母親が保護する卵塊はほとんど荒らされることはありませんが,母親を取り除き卵塊のみで放置すると,多くの卵が捕食者などに食べられてしまいます。母親は幼虫が孵化した後も付き添い,幼虫が3齢の中頃まで親子の関係は続くようです。これに対して,コオイムシ類のすべてと,アフリカのサシガメ類の中には,父親が子を保護する種もあります

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